結論|給食の切り替えで大切なのは、料理より先に「仕事の流れ」を確認すること
高齢者施設で完全調理済み食の導入を検討するとき、まず気になるのは料理のおいしさや価格ではないでしょうか。
もちろん、どちらも大切です。
しかし、実際に給食を切り替える際には、もう一つ確認しておきたいことがあります。
それは、新しい食事提供の仕組みで、現場が無理なく動けるかどうかです。
料理がおいしくても、再加熱に時間がかかりすぎたり、盛り付けが提供時間に間に合わなかったりすれば、現場に混乱が生じます。
自然派King & Queenでは、完全調理済み食の価値を、単に調理の手間を減らすことだけではなく、施設の食事提供を安定させることにも見いだしています。
そのためには、導入前に実際の作業を想定しておくことが重要だと考えています。
試食会で分かることと、分からないこと
試食会では、料理の味や食材のやわらかさ、盛り付けたときの見た目などを確認できます。
しかし、少量の料理を試食することと、入居者様全員の食事を決められた時間に提供することは違います。
例えば、40名の施設で、主菜1品と副菜2品を提供するとします。
単純計算でも、40名分の食事に対して120品分の盛り付け作業が発生します。
さらに、ご飯や汁物の準備、食形態ごとの対応、配膳前の確認なども必要です。
一人分なら簡単な作業でも、40人分になると段取りが重要になります。
だからこそ、試食会で料理を確認した後は、実際の提供食数を想定した作業確認が必要なのです。
最も注意したいのは、再加熱から盛り付けまでの時間
完全調理済み食は、セントラルキッチンで調理を終えた料理を施設へ届ける仕組みです。
自然派King & Queenでも、調理した料理を真空パックにしてお届けしています。
施設側では、商品の指定条件に従って保管し、適切に再加熱して盛り付けます。
ここで考えたいのが、作業の順番です。
例えば、昼食の提供時間が12時だとします。
何時から再加熱を始めるのか。
一度に何人分を温められるのか。
開封と盛り付けには何分必要なのか。
食形態の確認は、どの段階で行うのか。
これらが曖昧なままでは、調理工程を減らしても、提供直前に作業が集中してしまう可能性があります。
大切なのは、12時に料理が完成することではなく、12時に入居者様が適切な状態で食事を始められることです。
初日の混乱を防ぐには、実際に動いてみる
私たちが重要だと考えるのは、導入前に一度、現場の作業を具体的に確認することです。
例えば、実際の提供人数に近い食数を想定して、次のような流れを確認します。
① 納品・保管
届いた料理を誰が受け取り、どこに保管するのか。必要な保管容量と温度管理の方法を確認します。
② 再加熱
使用する設備で、必要な食数を適切に再加熱できるか。加熱条件と所要時間を確認します。
③ 開封・盛り付け
真空パックを開封してから盛り付けが完了するまで、何人で何分必要なのかを確認します。
④ 食形態・配膳確認
普通食や刻み食など、入居者様ごとの食事内容をどのように確認するか。誤配膳を防ぐ手順も整理します。
⑤ 片付け・翌日の準備
食事を提供して終わりではありません。食器の洗浄や翌日の準備まで含めて、一日の作業を考えます。
このように確認することで、実際に運営を始める前に、作業が集中する時間帯や改善すべき点が見えてきます。
「今までのやり方」を変えることも大切
給食の切り替えでは、これまで施設で調理を担当していたスタッフの仕事も変わります。
食材を切る。
煮る。
焼く。
味を調える。
そうした仕事が減る一方で、再加熱や盛り付け、提供時の確認などが中心になります。
ここで注意したいのが、新しい仕組みになっても、以前の仕事の進め方をそのまま続けてしまうことです。
完全調理済み食を導入するのであれば、それに合わせた仕事の組み立て方が必要です。
誰が、何時に、何をするのか。
一度整理するだけでも、作業の流れは分かりやすくなります。
自然派King & Queenが考える、給食切り替えの成功とは
自然派King & Queenは、セントラルキッチンで調理した完全調理済みの真空パック料理を通じて、高齢者施設の食事提供をサポートしています。
私たちが大切にしたいのは、導入すること自体をゴールにしないことです。
導入初日から現場が無理なく動けるか。
入居者様においしい食事を届けられるか。
スタッフが安心して仕事を進められるか。
そして、その状態を毎日続けられるか。
給食の切り替えが成功したかどうかは、契約した日ではなく、実際に食事提供が始まってから分かるものです。
だからこそ、事前準備を大切にする。
施設の規模や設備、人員配置に合わせて、無理のない仕事の流れを考える。
完全調理済み食は、料理を変えるだけの仕組みではありません。
毎日の食事提供のあり方を見直す機会でもある。
自然派King & Queenは、そのような視点から高齢者施設の厨房運営を支えていきたいと考えています。
