結論|試食会は「味の品評会」ではありません

高齢者施設向けの配食サービスを検討するとき、試食会で最初に出る感想は、

「おいしい」
「少し薄いかな」
「この魚は好き」

といった味についてのものが多くなります。

もちろん、おいしさは大切です。

しかし、実際に毎日提供する食事を選ぶのであれば、一口食べておいしいかどうかだけでは判断できません。

自然派King & Queenでは、試食会は「料理の味を見る場」であると同時に、この食事を自分たちの施設で毎日提供できるかを確認する場だと考えています。

①まず見るのは「毎日食べられる味か」

試食会では、インパクトのある味が評価されることがあります。

でも高齢者施設の食事は、一度きりではありません。

朝・昼・夕と続いていきます。

だから私たちは、

「一口食べておいしい」だけでなく、「これなら毎日食べられるか」

という見方が必要だと思っています。

濃さだけではありません。

出汁の感じ方、甘さ、塩味、素材そのものの味。

毎日の食事だからこそ、派手さとは違うおいしさがあります。

②「袋の中」ではなく、器に盛った状態を見る

完全調理済み食の場合、試食時に真空パックの状態だけを見ても、実際の提供イメージは分かりません。

再加熱して、開封して、器に盛る。

そこまでやって初めて、施設で提供する一食に近づきます。

「盛り付けたときに十分な量に見えるか」
「彩りはどうか」
「料理としてきれいに盛れるか」

こうした部分も重要です。

入居者様が見るのは真空パックではなく、器に盛られた料理だからです。

③実際に施設スタッフが扱ってみる

ここは意外に大切です。

説明を聞くだけではなく、実際に施設で働く方が、

再加熱する。
袋を開ける。
料理を取り出す。
盛り付ける。

そこまでやってみる。

すると、

「これなら二人でもできそう」
「この作業は思ったより簡単」
「ここは少し慣れが必要」

といった、食べるだけでは分からないことが見えてきます。

完全調理済み食を導入する目的の一つが現場負担の軽減なら、料理だけでなく作業そのものを試す必要があります。

④普通食だけで判断しない

高齢者施設では、全員が同じ状態の食事を食べるとは限りません。

普通食だけでなく、刻み食やミキサー食などへの対応が必要になることがあります。

だから試食会でも、

「この料理を刻んだらどうなるか」
「食形態を変更しても料理らしさが残るか」
「現場で無理なく対応できるか」

というところまで想像しておくことが大切です。

普通食がおいしいことと、施設全体で使いやすい食事であることは、必ずしも同じではありません。

⑤最後は「入居者様の顔」を想像する

試食するのは、施設長や管理栄養士、厨房スタッフかもしれません。

でも、毎日食べるのは入居者様です。

だから最後に、

「自分がおいしいと思ったか」ではなく、「この食事を入居者様に出したいと思えるか」

と考えてみる。

私たちは、この問いがとても大切だと思っています。

自然派King & Queenが試食会を大切にする理由

自然派King & Queenでは、国産を中心とした食材を使い、セントラルキッチンで調理した料理を完全調理済みの真空パックで施設へ届けています。

しかし、資料だけでは分からないことがあります。

味もそうです。

香りもそうです。

盛り付けたときの見え方や、実際に扱ったときの感覚もそうです。

だからこそ試食会では、単に「食べてもらう」だけではなく、

食べる・温める・盛り付ける・提供する。

できるだけ実際の施設運営に近いところまで確認していただくことが大切だと考えています。

配食サービス選びは、料理を買うことではありません。

これから毎日続いていく「施設の食事」を選ぶこと。

その視点で試食することで、見えるものはずいぶん変わってくると思います。